球磨郡相良村
本殿 / 拝殿
国指定重要文化財(建造物)
相良村にある「十島菅原神社」は、鎌倉時代の弘安年間(1278〜88年)に創建されたと伝えられ、室町時代以降は、人吉球磨一帯を治めていた相良氏によって崇められてきました。境内の池には十の島があり、これが「十島」の由来と言われ、この一帯の地域名にもなっています。祀られているのは、学問の神様として知られる菅原道真公。受験シーズンには、多くの参拝者が訪れます。また、地元では「天神さん」として親しまれ、毎年11月23日に秋季大祭が開催されます。
人工的に造られた最も大きな島に立っているのが本殿です。1589年、相良長毎公によって建立され、屋根はこけら葺き。また、本殿が覆屋で守られているのは、球磨地方の典型的な形式で、装飾にも地域色が息づいています。
いろいろな神事が行われる拝殿は、江戸時代の1763年に建立。拝殿の正面右手に社務所があり、上空から見るとL字になっていることも球磨地方の多くの神社に共通しています。1997〜2000年にかけて、球磨地方の類例を参考にしながら大規模な保存修理工事が行われ、およそ410年ぶりに蘇ったのが現在の姿です。地域色を多く残して保存状態がとてもよく、また、本殿と拝殿の一部が島の上に建てられている点は、他の神社と大きく異なり、注目されています。
文化財の概要
住 所
〒868-0095 熊本県球磨郡相良村柳瀬2240
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